採集や飼育した昆虫を、標本にしたいときに欠かせないのが『昆虫標本箱』です。
標本箱で保管することにより、害虫による食害や湿気に伴うカビ、紫外線などから標本を守れます。
標本箱にはボール紙製、プラスチック製などさまざまな種類がありますが、今回ご紹介する『バードウィング ドイツ型 標準箱』は、数ある標本箱の中でもバツグンの気密性が魅力。
標本箱としては高価な部類に入る商品ですが、価格に見合うワンランク上の品質は世界中から高い評価を得ています。
この記事では、そんなバードウィング ドイツ型 標本箱の仕様や大きさ、さらには信頼される2つの理由と注意点を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
こんな方におすすめ
- 『バードウィング ドイツ型 標本箱』の仕様を詳しく知りたい
- 『バードウィング ドイツ型 標本箱』が信頼される理由は?
- 『バードウィング ドイツ型 標本箱』の注意点はある?
では早速、いってみましょう!
INDEX
『バードウィング ドイツ型 標本箱』とは?

『バードウィング ドイツ型 標準箱 大型』の写真
美しく塗装された木製標本箱で、ふたの上面はガラス張りになっています。
この『バードウィング ドイツ型 標本箱』は、標本箱や額、タンスの製造を主に事業展開する国内メーカー・バードウィングの職人さんが一つずつ手作りしたドイツ式の標本箱です。
国内外の博物館や研究機関などでも使用され、その品質の高さは世界レベルといえるでしょう。
気密性を保つためふたは固めに設計されており、一度きっちり閉めると容易には開かないほど。
ポイント
その密閉性の高さが湿気や害虫の侵入を防ぎ、大切なコレクションをいつまでも美しく保ちます。
ちなみに、
『ドイツ型 標本箱』とは「ドイツ式の標本箱」のことであり「ドイツ製の標本箱」のことではありませんのでご注意くださいね。
「バードウィング ドイツ型 標本箱」の大きさ

『バードウィング ドイツ型 標準箱 中型』の写真
『バードウィング ドイツ型 標本箱』の大きさは「大型」「中型」「小型」「特小型」に分けられ、 各UVタイプ「あり・なし」から選択できます。

『バードウィング ドイツ型標本箱』右下の「UV」マーク
99.9%もの紫外線をブロックできる「UVカット タイプ」も各種あります。
UVカット標本箱に向かって右下のガラス面に「UV」マークのシールが貼ってあります。
「UVカット タイプ」であれば紫外線による標本の色褪せを防止できますね。
ポイント
部屋に飾って眺めたい場合には「UVカット仕様」がおすすめです。
それでは『バードウィング ドイツ型 標本箱』の大きさを以下の順に説明しますね。
「バードウィング ドイツ型 標本箱」の大きさ
- 「大型サイズ」
- 「中型サイズ」
- 「小型サイズ」
- 「特小型サイズ」
『大型サイズ』
「大型サイズ」 (黒・茶)は、全国の博物館でも使用されている最もポピュラーなサイズです。
『バードウィング ドイツ型 標本箱』では標本の背の高さに合わせて、以下4サイズから選択できます。
『バードウィング ドイツ型 標本箱』『大型』 | |
「品番」 | 「サイズ」 |
BW60(標準サイズ) | 507 x 418 x 60 mm (UVカットあり・なし) |
BW55(薄型) | 507 x 418 x 55 mm (UVカットあり・なし) |
BW70(厚型) | 507 x 418 x 70 mm (UVカットあり・なし) |
BW80(超厚型) | 507 x 418 x 80 mm (UVカットあり・なし) |
「高さが70mm以上の標本箱」は、ヘラクレスオオカブトなどの「体の高さ (厚み)」のある大型昆虫に最適です。
『中型サイズ』
「中型サイズ」(黒・茶)は、中型~小型の標本にぴったりな1サイズ展開です。
『バードウィング ドイツ型 標本箱』『中型』 | |
「品番」 | 「サイズ」 |
BW中型 | 425 x 325 x 55 mm (UVカットあり・なし) |
『小型サイズ』
「小型サイズ」(黒・茶)は、インテリアや持ち運び用として選ばれることも多いサイズです。
昆虫好きな方へ標本をプレゼントしたいときにも人気な小さめ標本箱は、以下2サイズから選択できます。
『バードウィング ドイツ型 標本箱』『小型』 | |
「品番」 | 「サイズ」 |
BWミニ | 250 x 200 x 55 mm (UVカットあり・なし) |
BW70ミニ | 250 x 200 x 70 mm (UVカットあり・なし) |
『特小型サイズ』
「小型サイズ」さらに小さい「特小型サイズ」もあります。
『バードウィング ドイツ型 標本箱』『特小型』 | |
「品番」 | 「サイズ」 |
BW20 | 200×160×55mm (UVカットあり・なし) |
「バードウィング ドイツ型 標本箱」が『信頼される2つの理由』

『バードウィング ドイツ型 標本箱』の「ふた」を開けた状態
世界中から支持を得ている『バードウィング ドイツ型 標本箱』。
ここからは、多くの人から信頼される2つの理由を解説します。
『信頼される2つの理由』
- 「密閉性が高く」長期保管に最適
- 『高い品質』
「密閉性が高く」長期保管に最適

『バードウィング ドイツ型標本箱』の凸部のようす
『バードウィング ドイツ型 標本箱』が信頼される大きな理由の1つは、長期保管を可能にする密閉性の高さにあります。
ポイント
標本箱の「ふたと本体」は凸凹に設計され、害虫を徹底的にシャットアウトするように作られているのです。

『バードウィング ドイツ型標本箱』の「ふた」の内側
標本箱の「ふたの裏側」に向かって左上部には番号がスタンプされています。

『バードウィング ドイツ型標本箱』の内部のようす
標本箱の「底」に向かって右上部には番号がスタンプされています。
ポイント
「ふた」と「底」のそれぞれのスタンプを合わせて「ふた」を閉じます。
ふたと本体はきっちり嵌るよう一箱ずつ微調整されているので、たとえ同じサイズの標本箱でも異なる箱のふたを嵌めることはできません。
他の追随を許さない『バードウィング ドイツ型標本箱の高密閉性』は、ふたと本体に仕掛けがあったんですね!
『高い品質』

『バードウィング ドイツ型 標本箱』の角の仕上がり
『バードウィング ドイツ型 標本箱』は、木工、ペフ板、ガラス、塗装、調整など、工程ごとに各職人が手掛けるこだわりの製法によって製造されています。

『バードウィング ドイツ型 標準箱 』の「すべり止め」の写真
底面には『すべり止め加工』が施され、作業しやすいよう工夫された品質の高さも信頼される理由です。
ポイント
「見た目が美しい」ことも人気の理由で、ホオ材にポリウレタン塗装が施された『バードウィング ドイツ型標本箱』は、シンプルな中にも上品さがあります。
「標本箱」を管理する際に気を付けること

「カツオブシムシ」の写真
標本を状態よく管理する上でいくつか気をつけたいこともあります。
『防虫対策』は念入りに
バードウィング ドイツ型標本箱が、高い密閉性を誇ることは事実です。
ですが、だからといって防虫対策しないのは絶対NG!
「カビや害虫」の被害を最小限に抑えたいものです。
『標本虫』とも呼ばれる「カツオブシムシ」、「チャタテムシ」、「シバンムシ」などが主な害虫です。
いくら密閉性が高くても、防虫対策をしなければ害虫が浸入する可能性があります。
また、「乾燥が不十分な標本」や、「風通しが悪く湿気がたまりやすい室内環境」では「乾燥剤」は必須といえます。
ポイント
標本を収めたら『防虫剤や乾燥剤』も一緒に入れ、必ず防虫対策を行いましょう。
ただし『防虫剤』は入れすぎると中で結晶化してしまうこともあるため、入れすぎにはご注意くださいね。
『防虫剤』の交換時期
『防虫剤』の交換時期は、半年に一度交換します。
『防虫剤・乾燥剤』を「交換する際に気を付けること」
『防虫剤・乾燥剤』を交換する際に箱の「ふた」を開けるとき以外は基本的には標本箱の「ふた」は開けないほうがいいです。
また、標本箱を「開けた状態のまま長時間の放置」や「梅雨時期などの湿度の高い日」も避けるべきです。
ポイント
「防虫効果が半減」してしまうことと、標本箱内部の湿度が高くなってしまうため「カビが発生しやすくなる」からです。
専用の『標本箱オープナー』があると便利

『標本箱オープナー』の写真
『バードウィング ドイツ型標本箱』は、しっかり密閉されるため、一度ふたを閉めるとなかなか開かないことも珍しくありません。
そんなときは『標本箱オープナー』を使うのがおすすめです。

『標本箱オープナー』の「先端」
『標本箱オープナー』は、無理な力を入れることも本体を傷つける心配もなく標本箱を開けられる便利アイテムです。
『標本箱オープナー』について標本箱の開け方の手順を解説していますので、よろしければご覧ください。
『標本箱オープナー』は「気密性の高いふた」も楽々開けられてとっても便利!
-
-
『標本箱オープナー』気密性の高いふたも楽々開けられてとっても便利!
続きを見る
バードウィング ドイツ型標本箱とセットで購入しておけば「いつでも簡単にふたを開けられる」という安心感にも繋がるはずです。
標本箱の「保管場所」について気をつけること
『「標本箱」を管理する際に気を付けること』では「虫害と湿気による標本の悪影響」について解説しました。
標本箱を「保管する場所」、『光』(紫外線) についても気を付ける必要があります。
注意ポイント
「直射日光や室内灯、スポットライト」などの光が、常時あたる環境は標本の色褪せの原因になります。
どうしても難しい場合には、「直射日光」だけは避けたいです。
ポイント
標本は暗がりで保管するようにして、見たい時だけ見るようにすれば標本の本来の色も長期間保てます。
「昆虫」に関する記事は他にもあります。
「昆虫」に関する記事は他にもあります。
よろしければご覧ください。
『Belomo TRIPLET 10x』トリプレットルーペ
標本の観察に便利な『Belomo TRIPLET 10x』トリプレットルーペの「仕様」と「比較」を解説しています。
『Belomo TRIPLET 10x』トリプレットルーペの「仕様」と「比較」
-
-
ベロモ『トリプレットルーペ』Belomo TRIPLET 10x 【コンパクトで見やすい!仕様と比較】
続きを見る
『Dumont (デュモン) No.5 INOX08 』ピンセット
「昆虫標本」の展足などに便利な『Dumont (デュモン) No.5 INOX08 』ピンセットについて解説しています。
『Dumont (デュモン) No.5 INOX08 』ピンセットは柔軟性のある超精密ピンセットだった。【「材質」や「使用感」を解説】
-
-
『Dumont (デュモン) No.5 INOX08 』ピンセットは柔軟性のある超精密ピンセットだった。【材質や使用感を解説】
続きを見る
志賀昆虫『捕虫網』
昆虫採集には欠かせない捕虫網 (虫取り網)ですが、志賀昆虫『捕虫網』について「各部詳細」と「使い方」を解説しています。
志賀昆虫『捕虫網』!グラつき無し! 捕虫網【「各部詳細」と「使い方」をていねいに解説】
-
-
志賀昆虫『捕虫網』!グラつき無し! 捕虫網【各部詳細と使い方をていねいに解説】
続きを見る
【大分】「昭和の町」豊後高田市にある『昆虫の館』
大分県の豊後高田市にある『昆虫の館』について、店内の様子や周辺施設についてまとめています。
【大分】「昭和の町」豊後高田市にある『昆虫の館』の魅力とは【近隣施設情報あり】
-
-
『昆虫の館』の魅力とは?豊後高田市【昭和の町・近隣施設情報あり】
続きを見る
【岐阜】『名和昆虫博物館』
岐阜県にある昆虫専門の博物館『名和昆虫博物館』で展示されている美しいモルフォ蝶や様々な昆虫の標本を記載しています。
同一の敷地内の「岐阜公園」のようすについても解説しています。
【岐阜】『名和昆虫博物館』を徹底解説!【写真多数・施設情報あり】
-
-
『名和昆虫博物館』世界の昆虫標本を見学できますよ。【昆虫標本も購入できます・施設情報詳細】
続きを見る
『日本昆虫図鑑』を修理依頼した話
年代物の『日本昆虫図鑑』を専門の業者さんに修理依頼した話です。
修理依頼のし方や修理後の図鑑のようすについて解説しています。
-
-
図鑑(本)の修理を依頼する【依頼方法と図鑑のその後】
続きを見る
バードウィング(ドイツ型標本箱)は長期保管に最適!信頼される2つの理由と注意点を解説:まとめ
いかがでしたか?
『バードウィング ドイツ型標本箱』の仕様や信頼される2つの理由、注意ポイントを解説しました。
高い気密性を有するバードウィング ドイツ型 標本箱なら、大切な標本をいつまでも美しく保てます。
サイズも豊富なので、自分に合った大きさをチョイスできるところも魅力ですね。
『バードウィング ドイツ型 標本箱』と「昆虫標本」を状態よく保存するための「ポイント」をまとめます。
ポイント
○ 気密性が高く標本を状態よく保存できる。
○ 『バードウィング ドイツ型 標本箱』は高級感のある仕上がりである。
○ 標本箱は用途に合った「異なるサイズ」を選択することができる。
「昆虫標本」を状態よく保存するための「ポイント」
◎『防虫剤』は「半年に1度」交換する。(目安です)
◎ 標本を保管する場所は「できるだけ暗い場所」にする。
◎ 標本を保管する場所は「湿度の低い場所」にする。
この記事が、『バードウィング ドイツ型 標本箱』の購入を検討している方の参考になれば幸いです。
こんな方におすすめ
- 『バードウィング ドイツ型 標本箱』の仕様を詳しく知りたい
- 『バードウィング ドイツ型 標本箱』が信頼される理由は?
- 『バードウィング ドイツ型 標本箱』の注意点はある?
最後までご覧いただき、有難うございました。(Mayataka)